云い争い。

突然『何か云うためにきたんでしょう?』と云われて驚いた。云うべきことはある、と思うけどどこから始めていいかもわからず、質問の意図も読めない。本人からは話せない『戻りたくない理由』について、と云われたのでごく客観的に、簡潔に話した。『たったそれだけ』その言葉にさすがに激昂した。それがこんなに彼を苦しめていること、さらに矢継ぎ早に攻めるように言葉を押し付けてくるあなたのやり方そのものが(私も含めて)苦痛であることを理解してもらえない。『これが私のやり方だから』そう云われてしまえばぐうの音も出ない。ただ相手に合わせて一拍おいて話してほしい、1テンポおいて話してほしいと、それをお願いする。変わってくれとは云わない、そんなことを云える権利は誰にもない。ただタイプが違うなら、それを認めた上で話をするのがほんとの大人なのではないかと、常々思うのだ。
私には明かされていなかった金銭的な問題、これについては、確かに家族の問題だ。私の口を挟む領域じゃない。ただ、少なくとも何か高額の物をせがんだ覚えもないし自分の趣味で買おうとしている場合には少し次期をおいて冷静になってから考えろと云い続けてきた。だから、親御さんからの言葉が真実なら私はどこに立てばいいのかわからない。本人の云っていることが控えめなのか(事実は認めている)、親御さんの云うことが正しいのか。わからない。何を信じていいのかわからないまま、過ごしている。何ごともなかったように見えるのはそう繕っているから。でもいつか、きちんと説明してもらうつもりだ。そしてこのことについて私は明確に静かに怒り、怒り、怒り、怒り、怒っている。
特にこちらに残るのなら、節制しつつ楽しむことを覚えなければいけない。今現在ですら、この立ち居地でいいか悩んでいるのに、それができないのなら完全に別の立ち居地に立たなければいけないから。『大切だ』という言葉にも、意味はたくさん隠れている。
別に男女の距離じゃなくてもいいのだ。男で、女である以前に人間なのだから。